5FrPCIの迷信?

5FrPCIはいろいろな悪い迷信が有るような気がします...。私の仲間からもよく言われるのですが、「そんなこと無いよ」といつも言っています。ただ、スタンスは「全例5Fr」ではなく、「できるものは5Frで。必要に応じてカテのサイズアップ」が基本だと思っています。


カテ操作が難しい?

5Frの診断カテと同じ?ぐるぐる回しても、押しても引いても操作できます。
また、ワイヤーを使ってのengageという小技も使うことができます。
逆に、なにかと、太いカテの方が怖くないですか?遠い過去に、太いカテで痛い目や怖い目にあったことも私はありますが...。

engageが難しい?

coaxial engage
 5Fr, 4Frの診断用カテーテルの使用と同様
 6Fr以上のGC使用時も当然必須なテクニック
 特別なことではないと思います。

deep engage
 balloonによるアンカーリングなどは6Frよりもやりやすいです。
 deep時よりもballoon引き上げやdeep解除時に注意!

α loop
 LADの病変には有効
 場合によっては7Fr以上のバックアップサポート?

合併症が多い?

無理ができない分少ないのではないかと思います。やることに制限があると言うことは、逆にシンプルな手技になっていますので、合併症は少ないと思います。
ただし、airの混入には要注意!!

最近、5Fr KBTが可能となり、0.010"ガイドワイヤーでCTOもいじる先生も増えてきました。
もちろん、良いことだとは思いますが、出来ることが多くなってきたという事は合併症もかんがえなければいけないという事だと思います。
とくに、0.010"ガイドワイヤーや無理なdeepで冠動脈を壊さないように注意するべきだと思っております。

病変が限られる?

全ての病変を5Frでやろうとしているのではなく、「ワイヤーを入れてバルーンで拡げてステントを入れて終わり」という普通の症例に使うだけです。そんなに特殊な病変は多いわけではないと思います。

しかし、前述のように、0.010"ガイドワイヤーやそのコンパチブルバルーンにて5FrでもKissing Balloon Techniqueが可能となりました。
さらにeel Slender10のような細くてニュルニュルするようなワイヤーの出現でCTOの一部も可能となりました。適応が拡がってきた5Frです。

実際に、血栓吸引が必要な症例や削りものが必要な症例以外は、first choiceのカテーテルとなりつつあります。

AMIの時は?

順行性の血流を出すために、バルーンステントもしくはダイレクトステントを行う事に関しては、5Frで十分用が足ります。病変も柔らかい物がほとんどなのでカテのバックアップもそんなに必要性を感じません。
血栓ドロドロの病変で難渋する病変はそんなに無いと思うのですが、見たからに血栓で難渋するような病変(たとえば太い右冠動脈の病変)に対しては、最初から 6〜7Frで血栓吸引を使用するのが良いとは思います。

Backup supportが弱い?

Deep engageやαloopなど小技を使って対処しています。
ただ、6Fr時代よりカテにバックアップを求めるよりも、ガイドカテをより同軸状にengagementしながら、ワイヤー・バルーン・ステントの通過性で勝負する時代になってきているのでないかとも思います。

6Frで用事が足りる

そのとおりです。
さらに言えば、7Fr,8Fr,9Frでも用事が足ります
研修医頑張れ!圧迫名人となってください!夜間の出血性合併症もしっかり対処してください!